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2021秋・Touring GP Round1「葉っぱでくるんだおにぎりは美味だったスペシャル」

【ツーリングに携行するおにぎりの準備】

家の裏に葉蘭が生えています。家を購入した時から繁茂していましたが、あまり気にも留め
ず放置していました。しかし最近になって調べてみた所、この葉っぱには殺菌・防腐作用が
あり、おにぎりをくるんだりするには最適である事を知りました。そこで今回のツーリング
では、この葉蘭にくるんだおにぎりを持参して、何処かで食べるのを主な目的にしました。


ごま塩ふりかけを混ぜ込んだご飯でおにぎりを3つ作り、少し冷ましてから一つずつ葉っぱ
でくるみます。適した弁当箱が見つかりませんでしたが、いつも有り余っている豆腐の容器
に入れてみるとすっぽり入る量です。容器にも幅が広めの葉っぱを敷いて、おにぎりを入れ
てから被せる様にしました。使う葉っぱはよく水洗いします。洗剤は必要ないでしょうね。


蓋をどうしようかと考え、同じ豆腐容器の底を切って被せてみました。多少の隙間が出来て
いるので蒸れ防止になると思います。これに輪ゴムを掛けて完成です。輪ゴムの在庫はこの
2本しかありません。わざわざ買うほど必要性がないので食品を購入した時に付いている輪
ゴムを取っておくだけです。箱入りの輪ゴムを買うと、使い切る前に劣化してしまいます。


バイクのタンデムバーに細いロープ3本で結わえ付けました。ガソリン給油時にシートを外
してエンジンオイルを取り出さなければならない為、シート上に荷を縛りたくないのです。
この水色の袋は今から36年前、1985年に北海道ツーリングへ行った際に買ったキタキツネ
の巾着袋です。ほとんど使われないまま仕舞い込んであったせいか今も色褪せていません。


さあ、これで出発の準備は完了です。朝8時30分、空冷2サイクル・ピストンバルブ単気筒
エンジンに火が入りました。もう早朝ではありませんから入念に暖機運転を行います。ピス
トンクリアランスが大きくなっているらしく、完全に冷えた状態からの始動直後は圧縮が弱
いのです。暖機が甘いまま走り出すとエンストしたりプラグを被らせたりしてしまいます。



【給油して道の駅で休憩】

1時間走行してタンク残量を減らしてからガススタに寄りました。積んでいるエンジンオイ
ルは300ccですから、ガソリン6~7.5リットル入れてちょうど満タンになると予想したか
らです。給油口スレスレまで入れてピッタリ6リットルでした。混合比は20対1。濃いめで
すが許容内です。ここでタイヤ空気圧も点検・補充。前後共にかなり低下していました。


山道へ入る前に道の駅で休憩し、お昼のおかず(チキンカツ¥220)を調達。駐輪場に今や
絶滅危惧種の2サイクルエンジン仲間がいました。このカワサキマッハⅢは今では価格が投
機的に高騰して300~400万の相場になってしまいました。しかしこちらの車体はその相場
価格に見合うほどの納車整備はされなかった様です。パワーを後輪に伝える大事な部分が…


二つ目の道の駅でお昼にします。話し掛けて下さった紳士は英国車乗りでした。ジネッタG
4と云う希少な小型スポーツカーです。バイクに詳しいので伺うと、ドカティーのデスモ単
気筒などもお持ちとのこと。私も同じ英国車であるMGに乗っている事を告げました。いつ
かまた何処かで再会する事があるかも知れません。その時は宜しくと挨拶して別れました。



【持参したおにぎりを頂きます】

この道の駅の屋上に上がると大きなパラソルで良い日陰になっています。こんな場所を探し
ていました。早速こちらで持参の弁当を広げます。葉っぱでご飯をくるんだのは初めてで、
青臭くなるんじゃないかとか上昇した気温で傷んじゃっていないかとか心配でした。でもそ
れはおにぎりを口にした瞬間、杞憂に過ぎない事が判りました。食べてビックリしました。


作ってから時間の経過したご飯特有のあの臭いが全くしないのです!もちろん冷めてはいま
すが、葉っぱの青臭さも全然なく、まるで朝作ったばかりのおにぎりを食べているかのよう
な風味です。これは明らかに葉蘭の殺菌・防腐効果によるものでしょう。何だかこの葉っぱ
がとても愛おしい様な、感謝したくなる様な気持ちになります。偉大な再発見をしました。



【家から浅草までちょうど100キロ】

小一時間ほどのお昼休憩の後、道の駅を出た先で右折してつづら折れの峠道を上って行きま
す。高低差のあるヘアピンカーブがこれでもかこれでもかと続く、この地方によくある峠道
です。上りは良いですが、峠を越えた先の下りは車体の諸要因により(乗り手の技量不足も
あり)恐怖の連続になります。急ぐ必要はないんだと何度も自分に言い聞かせて走ります。


浅草に着きました。浅草に来たのは何年ぶりでしょうか。あれはまだ家族がいた頃、今から
十数年前に親子三人で東京観光をした際に浅草を訪れ、浅草寺・仲見世通り・花やしきで遊
んだ後に遊覧船で隅田川を下ってお台場まで行った事がありました。しかしこちらの浅草は
約40年ぶりになります。学生時代に400ccのバイクでこの道を通った記憶があるからです。


人気はなく、通行車両も稀です。道路の真ん中でハトが座って休んでいるのも見ました。車
がめったに来ないからでしょう。帰宅してからこのすぐ前方に小学校の浅草分校跡が残って
いるのを知りました。典型的な過疎の地です。あと30年、40年経ったらここはどうなってい
るでしょう。おそらくこのコミュニティバスの停車場もなくなっているかも知れませんね。



【壽橋で休憩して寛ぐ】

浅草から少し南下した先に村の中心部が見えてきました。壽橋の上からその全景を見下ろす
事が出来ます。手前右の大きな建物が村役場です。コンビニはもちろんありませんし、外部
から訪ねてきた人を迎え入れる様な店や施設も見当たりません。都会には田舎暮らしに憧れ
る人達が多くいる様ですが、近所付き合いや人間関係が苦手な人には不向きだと思います。


ふとバイクを眺めると、右のマフラーに見慣れない油汚れが付いていました。よく調べる
と、リヤショックの下の辺りに油が垂れています。どうやらダンパーのオイルシールが抜け
てしまった様です。路面の悪い峠道の連続にとうとう音を上げてしまったのかも知れませ
ん。でもこのリヤショックは自分で分解整備が出来ます。何とかまた修理出来るでしょう。


そこらに落ちていた石を拾って、切り株の上に記念の五輪塔を建てておきました。また何年
か経ってこの道を通り掛かった時にまだ建っているでしょうか。それとも、この道を走るの
はこれが最後になり、私の死後も五輪塔が立ち続けるでしょうか。或いは、近い内に通り掛
かった地元の人が無碍もなく崩してしまうでしょうか。まあいいや、建てておけ。( ̄∇ ̄)


少し山側へ歩いてみたら小高い所に和風のログハウスが建っているのを見つけました。割り
と新しめの白木の建物です。急勾配の草むした崩れかけの階段をよじ登り、様子を確かめる
ことにしました。山姥みたいな老女がいたらどうしよう、お前そこで何してるとか訊かれた
らどうしようとか不安になります。どう見てもこれはログハウスなんかじゃない、神社系!


もちろん誰もいません。戸が半開きのままで、社の名を示す額などもありません。中を伺う
と祭器などが散らばったまま放置され、埃にまみれています。いったいこの神社は何でしょ
うか。以前ネットで神社のことを調べたら、寂れた神社にはヤバい霊がいると書いてありま
した。ふと見れば、柱が傾いていて倒壊しそうな状態です。そそくさと逃げて帰りました。



【疲れて喉が渇いて眠いのでファミマ休憩】

寂れた神社の憑依霊を追い払うかの様に2時間近く走り続け、眠気もしてきたので下界でフ
ァミ魔に寄って休憩です。利用するコンビニはなぜかファミ魔がダントツです。バブル経済
の頃にバーテンダーをしていて、昼は近くのファミ魔でバイトしていた事があったせいかも
知れません。3か月で辞めました。配送のトラックが来ると伝票チェックが超面倒でした。


こんな写真を残したくて、駐車場に停まっている軽4が去るまで30分ほど待ちました。おば
さんがワゴンRの運転席で寝ていたのです。おばさんにしてみればけたたましい音と共に目
の前に停まったバイクが目障りだったでしょう。軽トラのお爺さんがバイクをじっと見て笑
みを浮かべていました。話すと長くなりそうです。グリコカフェオーレを飲み干して出発。



【明るい時間に無事帰宅】

夕方四時半過ぎに無事帰宅しました。帰宅後は必ず手入れを済ませてからカバーを掛けま
す。窮屈で暑苦しいレーシングスーツから作業用の上下に着替えるととても楽になります。
ここ数年来は、ツーリングは必ず日の落ちる前に帰宅して手入れを楽しむ事にしています。
日没後は事故に遭う危険性が増しますし、有り合わせの球で直したライトも暗いからです。


久しぶりに200キロ近く走りました。鈍った身体には、良いスポーツになったと思います。



【昨日の行動】

行く先々でよく話し掛けられました。言うまでもなく、私のバイクが珍しいからです。以前
はいつも同じ質問ばかり浴びせられてそれに答えるのが面倒でしたが、最近は捉え方が変わ
りました。バイクがきっかけになって話をした人が増えたら、また何処かで不意に再会する
可能性も高くなります。そういうのも面白いなと思う様になりました。縁を大事にしよう。



【目覚めの言葉】

楽しい事やウキウキする時が続くと、普段は気を付けていた事に鈍くなったり警戒していた
心が緩みがちになります。事故などのトラブルは、そういう気の緩みがある時にこそやって
来るのです。ですから、物事が順調に推移して何の心配もない気の緩みがちになる時こそは
注意しましょう。今日はお出かけしません。家でおとなしく作業して過ごすことにします。

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