【MGミジェット1500】クランク回し専用工具の製作 1
バルブクリアランス調整時、クランクを回す際に中心のナットに合う工具を作ります。
材料は、スクーターのクラッチ周辺で使われる「ドリブンロックレンチ」です。
ナット(幅は約46㎜)は奥まった位置にあるのでこのままでは使用出来ません。
まず、41側にネジを通す穴(いわゆるバカ穴)を6カ所均等に明けます。
材質はおそらくSK辺りの工具鋼でやや硬かったですが、幸い熱処理はされてなかった様です。
メッキ層を突き破ればすぐに削れていきました。もし焼きが入っていたらアウトです。
次に、実際に使うことになる46側を切断しますが、メッキが硬くて鋸の歯が立ちません。
そこでボール盤で穴を幾つも並べて貫通させてから鋸で切り離します。
(最後は鋸で切るのが面倒になり、金槌で叩いてもぎ取りました。)
ナットの納まっている穴に入る様、グラインダーで円形に整えます。
柄の方の切断面もケガ防止の為に滑らかに均しておきます。
46側に41側を中心がズレないように重ねて穴位置を罫描き、Φ3.3の穴開けをします。
M4のタップは割と楽に切れました。熱処理してあったらM4タップはまず不可能です。
ネジ山部分25~30㎜のネジが必要ですが、在庫がないので適当に仮組みしてみます。
しかしこのまま終わらせるのが我慢ならず、バイクでホムセンまでネジを買いに行きました。
クランクを回すにはそこそこ力が必要です。柄を長くしないと回せません。
何かの車載工具らしきレンチがほったらかしだったのでこれを繋ぎました。
買ってきたネジを6本立てて41側と46側を連結します。
これくらい突き出してやらないと上手くはまらず、回せないのです。
クランクを回すには強度充分です。ナットを締めたり緩めたりする訳ではないので。
ひとまずこれで完成です。
6カ所の穴位置は、正確な図を描いた紙を貼り付けてから印を付けました。
41側と46側が上手く連結さえ出来れば良いので、精密な6等分にする必要はありませんが、
かといってあまりラフにやると穴がズレたり破れたりしますから図を描いてやりました。
昨日はここまでやりましたが、実際に宛がってみていろいろ不具合があったので
本日改善して使い易い様にしました。それについては明日書きます。