私の愛車は元々、チェコスロバキアのJAWA（ヤワ）と云う２輪メーカーが第二次大戦直後に製造・販売を始めた車が

ルーツである。1950年頃に、中華人民共和国が共産党の政策で同じ共産圏のチェコのバイクをフルコピーして、上海

で生産し始め、2000年頃まで半世紀、大きなモデルチェンジを行わないまま造られていた。中国らしい造りの荒い所

は幾つか見られるが、忠実に複製して大量生産していただけあってエンジンなどの可動部品の造りや組立は意外としっ

かりしている。一昨日分解したリヤショックの内部部品も、ネット上ではさんざん悪評を叩かれる中国製とは俄に信じ

られない程の造りや精度であったし、事実、昨日155km走行した結果も良好であった。心臓とも言えるエンジンは既に

14000kmを経過して疲労はしているが、深い前傾姿勢で風防の中に頭部を納めて時速60キロで巡航すると、電気モ

ーターの様な快音を奏でていた。元は70年前に設計されたエンジンが、今も現役で走行に耐えうる。正に奇跡である。

何処の国のバイクですかと人に尋ねられた時、私は最近こう答えている。「東欧の工業国、チェコスロバキアです。」

The spirit of Czechoslovakia

※冷戦崩壊後、チェコスロバキアは元の２国に分裂し、チェコ（Czech）とスロバキア（Slovakia）になりました。私の

愛車のベースを造ったJAWA（ヤワ）はプラハに在ったと記憶していますので、現在はチェコと云うことになります。