【バイパスで県境越えドライブ】

冷却水滲み修理の直後だから、様子見しながら郊外を回り、最寄りのスーパーで買い物をし
て帰る予定だった。だがアイドリングを少し下げる為に中学校前でボンネットを開けた時に
滲みが全くないのを見て、少し遠出させてやろうと云う気になった。インター傍のコンビニ
駐車場で幌を畳み、バイパスに乗る。県境を越えて同系列の巨大ショッピングモールまで。

このバイパスは片側２車線区間になると制限速度が80km/hになる。当然ながら、車の流れ
は100km/h前後、たまにそれ以上で飛ばしていく車もあるが、気にしないで70km/h程度で
クルージング。エンジン回転数は2500rpmをやや超えるくらい。レッドゾーンのほぼ半分。
たしかこのエンジンの最大トルク発生回転数はその辺りだ。気持ち良いことこの上ない。

愛車が喜んでいる。普段近場の買い物ばかりで燻り気味だった燃焼室や排気ポートも少しは
スッキリするだろう。他車がみな追い抜いていく。だが、余裕で追い抜いているのはそれら
の他車ではなくて、制限速度以下でクルージングしているこちらの様な錯覚をする。幌を開
けて正解だった。暑くもなく寒くもない。左に浜名湖、右に遠州灘、オープンカーの快感。

水温計がほんの僅か上がった。修理したハウジングも内圧が高まって、滲み試験には良いだ
ろう。ショッピングモールで買い物を済ませたら、帰りは下道、旧国道でまったり走らせて
やろう。幌を開けて時速50キロから60キロ辺りまでゆっくり加速する時、エンジンやボディ
ー全体がズオーンと重厚な響きを奏でるのだ。そのサウンドを楽しみつつ、流して帰ろう。

【昨日の行動】

激混みショッピングモール駐車場は立駐まで「満」の表示がズラリ。正面入口に差し掛かる
と、一組の老夫婦が車に向かっていくのが見えた。ゆっくり愛車を進ませながら見ていると
プリウスに乗り込んだ。愛車をプリウスの右手前に停め、ハザードを点灯して少し覗き込む
素振り。立駐だと暗くてエンジンルームが点検し難いから、露天駐車に成功して良かった。

【目覚めの言葉】

バイクや車の整備をする度に、若い頃勤めた鉄工所の鬼上司を思い出す。毎日の様に一日中
怒られながら指導され、ノイローゼによる不眠で精神科に通うほどになった。だがその厳し
い指導のお陰で、機械要素の基本、構成部品の直角や平面に対する感覚などが身に付いた。
当時その上司を陰で憎み呪っていたが、趣味三昧の今、不思議と感謝の念を覚えるのだ。